【要約】リーダーは話し方が9割|部下の心を動かす「自己重要感」の魔法

リーダーは話し方が9割 ビジネススキル・働き方

こんにちは、年間100冊の本を読む40代キャリアカウンセラーのほんまるです。

あなたは今、こんな悩みを抱えていませんか?

  • 「部下に指示を出しても、なかなか思ったように動いてくれない」
  • 「嫌われたり、パワハラと言われるのが怖くて、強く注意できない」
  • 「ミーティングで自分ばかり話してしまい、チームが沈黙している」
  • 「リーダーとしての自信がなく、人前で話すのが苦痛で仕方ない」

かつての私もそうでした。会社の倒産、うつ病の経験、そして突然放り込まれたマネジメントの現場。必死に「正解」を探せば探すほど、部下との距離は開いていきました。

そんな暗闇の中にいた私を救ってくれたのが、本書『リーダーは話し方が9割』です。この本には、難しい理論ではなく、明日からすぐに使える「愛のある話し方」が詰まっています。

今回は、リーダーとして悩むあなたの伴走者として、本書のエッセンスをギュッと凝縮してお届けします。

リーダーは話し方が9割
タイトルリーダーは話し方が9割
著者永松 茂久
出版社すばる舎
発売日2022年12月12日

 

サマリー(結論)

本書の結論は、リーダーに求められるのは「カリスマ性」や「完璧な仕事」ではなく、相手の「自己重要感」を満たし、徹底的に寄り添う話し方であるということです。リーダーが話しすぎるのをやめ、相手を主役にする「フォーユートーク」を実践することで、部下は自ら動き出すようになります。

どんな人に読んでほしいか

  • 部下やメンバーとの接し方に悩み、自信を失いかけているマネージャー層
  • 「嫌われたくない」「パワハラと言われたくない」と萎縮してしまっているリーダー
  • 指示待ちの部下ばかりで、チームの活性化に限界を感じている方
  • 人前で話すのが苦手で、ミーティングのたびに緊張してしまう新米リーダー

『リーダーは話し方が9割』の要約

1. リーダーに「特別な力」はいらない。必要なのは自己重要感の充足

多くのリーダーが「自分はカリスマ性がないから」「実績が足りないから」と悩んでいますが、著者の永松氏はこれを否定します。リーダーにとって最も重要なことは、「相手をやる気にさせ、能力を引き出す話し方」であり、その鍵を握るのが「自己重要感」です。

「自己重要感」とは、自分が価値ある存在であり、周囲から必要とされていると感じる欲求のこと。これを満たしてあげるだけで、人は驚くほど前向きに動き出します。具体的には、「○○さんがいてくれて助かったよ」「君ならできると信じている」といった、相手を特別だと感じさせる言葉が魔法の力を発揮します。

「自己肯定感」が安心感であるなら、「自己重要感」は特別感である。うまくいくリーダーは、自分の話し方を通して部下たちの特別感を高めているのである。
(本文より引用)

2. 優秀なリーダーほど「話さない」。凹凸の法則を理解する

リーダーがついやってしまう失敗が、自分の熱い思いを延々と語り続けてしまうことです。しかし、リーダーが話しすぎると、部下は「自分の意見は求められていない」と判断し、思考停止に陥ります。これを本書では「凹凸の法則」と呼んでいます。

リーダーが「凸(積極的に話す)」であればあるほど、部下は「凹(おとなしくなる)」にならざるを得ません。もし、あなたのチームにイエスマンしかいないのなら、それはリーダーであるあなたが発言の機会を奪っているからかもしれません。あえて「話さない力」を使い、「君はどう思う?」と質問を投げて沈黙を待つこと。これが部下の自立を促す第一歩です。

3. 徹底的な相手目線「フォーユートーク」の極意

会話の主役を自分から相手に変える。これが「フォーユートーク」です。人は誰しも「自分自身」に一番興味があります。リーダーが自分の話(私)ばかりするのではなく、相手の話(あなた)を主役にするだけで、コミュニケーションの壁は取り払われます。

  • 相手の名前を意識して呼ぶ:「おはよう」ではなく「○○さん、おはよう」
  • 「We(私たち)」を主語にする:他人事ではなく自分事として巻き込む
  • 相手の興味をリサーチしておく:「最近トイプードルを飼い始めたんだって?」と声をかける

こうした些細な積み重ねが、部下に「このリーダーは自分のことをちゃんと見てくれている」という安心感を与え、強固な信頼関係(ラポール)を築く土台となります。

4. 「愛」か「おそれ」か? 指導の根源を問い直す

今の時代、部下に厳しく接するとすぐに「パワハラ」と言われるリスクがあります。そのため、顔色をうかがって何も言えないリーダーが増えています。しかし、著者は「嫌われたくないという『おそれ』で接するのをやめよう」と説きます。

大切なのは、その指導が「相手の幸せを願う『愛』に基づいているか」です。感情的に怒鳴るのではなく、「この話が終わった後、君はもっと成長できるはずだ」というゴールを先に示してから注意すること。愛に基づいた厳しい言葉は、テクニックを超えて相手の心に届きます。

私が実際に試して変わったこと:沈黙が怖かった私と「君はどう思う?」の奇跡

かつて私は、部下とのミーティングが苦痛でたまりませんでした。キャリアカウンセラーとして「正解を言わなければ」というプレッシャー。会社の倒産を経験し、「もう二度と失敗できない」という恐怖。その焦りから、部下との面談では常に私が8割以上話し、相手に反論の隙を与えないような威圧的な話し方になっていました。案の定、部下たちは心を閉ざし、ミスを隠すようになり、チームの雰囲気は最悪でした。

そんな時、本書に出会い、まずは「話さない力」を意識してみることにしたのです。あるプロジェクトのトラブル報告を受けた際、いつもなら「なぜこうしなかったんだ!」と詰め寄るところを、グッと飲み込みました。そして、静かにこう言ったのです。「○○さん、この状況、君はどう思う? 解決策を一緒に考えたいんだ」

最初は部下も困惑して沈黙が続きました。以前の私なら、この沈黙に耐えきれず答えを押し付けていたでしょう。しかし、本書の「凹凸の法則」を思い出し、じっと待ちました。すると1分ほど経った頃、彼がポツリポツリと、実は自分が不安に思っていたこと、本当はこうしたいと思っていたことを話し始めたのです。

その瞬間、凍りついていた空気が溶け出すのを感じました。私はただ、「なるほど」「そんな考えもあったんだね」と、相手の自己重要感を高める「うなずき」と肯定の言葉を繰り返しました。その日から、彼は自分から進んで報告に来てくれるようになり、チームのミスは劇的に減りました。「リーダーが完璧である必要はない、部下の出番を作ればいいんだ」という気づきが、私の肩の荷をふっと軽くしてくれたのです。

明日からできるアクション

部下との関係を一変させるために、まずは以下の3つのスモールステップから始めてみましょう。

  • 1. 挨拶に「相手の名前」をプラスする
    ただ「お疲れさま」と言うのではなく、「○○さん、今日もありがとう。お疲れさま」と名前を呼ぶ。これだけで相手の自己重要感は満たされます。
  • 2. 相談されたらまず「うん、いいねえ」から始める
    相手の意見が100%正解でなくても、まずは肯定から入る。自分の存在を認められたと感じた時、人は初めて心を開き、次の提案を受け入れる準備ができます。
  • 3. 会議で「うなずき」を徹底する
    リーダー自らが笑顔で大きくうなずきながら聞く。この「聞く姿勢」を見せるだけで、チーム内に発言しやすい文化が生まれ、隠れていた才能が開花し始めます。

まとめ

リーダーの話し方とは、単なる「喋りのテクニック」ではありません。それは、「目の前の相手をどれだけ大切に思い、その幸せにフォーカスできるか」という生き方そのものです。

完璧な上司を目指して疲弊する必要はありません。失敗を笑って語り、「助けて」と弱みを見せ、部下を全力で主役にする。そんな「可愛げ」のあるリーダーの周りには、自然と人が集まり、チームは勝手に強くなっていきます。

かつて絶望の淵で本に救われた私が、今、心から断言します。あなたのその一言が、誰かの人生を変え、あなた自身の未来を明るく照らす光になります。まずは今日、隣にいる部下の名前を呼ぶことから始めてみませんか?

関連書籍

  • 『人は話し方が9割』永松 茂久(著) – 本書のベースとなった、全世代に効く話し方のバイブル。
  • 『人は聞き方が9割』永松 茂久(著) – コミュニケーションの真髄である「聞き方」に特化した名著。
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