こんにちは、年間100冊の本を読む40代キャリアカウンセラーのほんまるです。
あなたは今、こんな風に感じていませんか?
- 周りのキラキラした人と比べて、自分の人生が色褪せて見える
- 「誰かのために」と頑張っているのに、報われない気がして虚しい
- 自分のダメなところばかりが目につき、自己嫌悪に陥ってしまう
かつての私も、全く同じ場所にいました。仕事の重圧で心が折れ、熊本地震で命の危機を感じ、会社の倒産まで経験した私を救ってくれたのは、他人の評価ではなく「自分をよろこばせる」というシンプルな習慣でした。
今回ご紹介する『自分をよろこばせる習慣』(田中克成・著)は、まさにそんな「自分迷子」になっているあなたのための救いの一冊です。

| タイトル | 自分をよろこばせる習慣 |
| 著者 | 田中克成 |
| 出版社 | すばる舎 |
| 発売日 | 2023年2月18日 |
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本書のサマリー(結論)
幸福な人生を送る唯一のコツは、「嫌いな自分でいる時間を減らして、好きな自分でいられる時間を増やす」ことに尽きます。
そのためには、他人からもたらされるコントロール不能な「喜び」を追い求めるのをやめ、自分の内側から湧き出る「悦(えつ)」を育てることが不可欠です。本書はその具体的な方法論を77の習慣として提示しています。
こんな人に読んでほしい!
- 「いい人」をやりすぎて、自分の本音が分からなくなっている人
- 自己啓発本を読んでも、三日坊主で終わってしまう自分を責めている人
- 人生の転換期にいて、これからどう生きていくべきか模索している人
- 精神的な落ち着きと、揺るぎない自信を手に入れたい人
1. 「喜」ではなく「悦」を選ぶ生き方
著者の田中氏は、冒頭で非常に興味深い定義をしています。私たちが普段使う「よろこぶ」という言葉には、2つの漢字があるというのです。
「喜」は、自分以外の外側から「よろこべる何か」がやってきたときに湧いてくる感情のときに使う漢字です。(中略)対して「悦」は、「自己満足」で湧いてくるよろこびの感情です。自分の内側から湧いてくる、つまり、自分の心をよろこばせることが「悦」なのです。
出典:『自分をよろこばせる習慣』はじめに
この違い、あなたは意識したことがありましたか?
「喜(き)」は外発的なものです。プレゼントをもらう、褒められる、宝くじが当たる……。これらはすべて、自分ではコントロールできません。相手がくれなければ、褒めてくれなければ、私たちは幸せになれないことになってしまいます。
一方、「悦(えつ)」は内発的なものです。お気に入りのカップでコーヒーを飲む、改札にタッチする角度にこだわる、誰も見ていないところでゴミを拾う。これらはすべて「自分の意思」だけで完結する幸せです。
人生の主導権を取り戻すためには、この「自分でコントロールできる悦」を日常に散りばめることから始めるべきなのです。
2. 自己犠牲を捨てる「超・自己中心主義」のススメ
多くの日本人が陥りがちな罠が「人のために」という呪縛です。しかし、本書では驚くべき提案がなされます。それが「超・自己中心主義」です。
これは、単なるわがままを推奨しているわけではありません。「自分のコップを悦びで満たし、溢れた分で他人を幸せにする」という考え方です。
- 「偽」という字は「人の為」と書く: 自分をおざなりにして「人のため」に生きると、偽者の人生になってしまう。
- 見返りを求めない: 自分の「悦」として行動していれば、相手に感謝されなくても腹が立たない。
- 損して得取れ: 相手にちょっとだけ(55:45くらい)得をさせる。これも自分の「悦」のためと割り切る。
「してあげている」という感覚があるときは、それはまだ本当の悦ではありません。「自分がやりたいから、やっている」という軸に立ち返ることで、人間関係のストレスは劇的に軽減されます。
3. 負の感情を浄化する「ディスノート」と「サバカズ」
「常にポジティブでいよう」という教えに疲れていませんか?本書の素晴らしい点は、ネガティブな感情の扱い方についても具体的であることです。
著者が勧めるのは、誰にも見せない秘密のノートに不平不満を書き殴る「ディスノート」。レオナルド・ダ・ヴィンチも手記にグチを書き込んでいたというエピソードには勇気づけられます。
また、私が最も感銘を受けたのが「#サバカズ(裁かず)」という習慣です。
プラスにもマイナスにも考えないことを決め、湧いてくる不快な感情をただ観て、「サバカズ(裁かず)」とつぶやき、プラスやマイナスのどちらかに意味をつけようとする思考を遮断し続けました。
出典:『自分をよろこばせる習慣』53項
嫌なことがあったとき、無理に「これには意味がある!」とポジティブ変換しようとすると心は疲弊します。そうではなく、「ただ、起きた。それを裁かない」。このフラットな視点を持つことで、私たちは本当の意味で穏やかになれるのです。
4. 運を動かすのは「運動」と「悦ノート」
著者は、40歳からキックボクシングを始め、人生を劇的に好転させました。まさに「運動は運を動かす」を体現しています。
気分が落ち込んでいるときこそ、身体を動かす。それも、自分が「イケてる!」と思えるような運動を選ぶことがポイントです。そして、日々の小さな悦びを記録する「悦ノート」を併用します。
「今日は空がきれいだった」「コーヒーが美味しく淹れられた」そんな些細なことで構いません。脳に「悦びを探す回路」を作ることで、私たちの潜在意識は少しずつ書き換わっていくのです。
私が実際に試して変わったこと:どん底の夜に書いた「悦ノート」
実はこの本を読む数年前、私は勤めていた会社の倒産と自分自身の「うつ」が重なり、文字通りどん底にいました。毎日がグレー一色で、何を食べても味がせず、鏡に映る自分の顔を見るのも嫌でたまりませんでした。
そんな時、本書に出会い、まずは「悦ノート」を始めてみることにしたのです。最初は「悦ぶことなんて一つもない」と思っていました。でも、著者の「些細なことでいい」という言葉に背中を押され、絞り出すように書きました。
「お風呂の入浴剤の香りが良かった」「スーパーでレジの人が笑顔だった」「昨日より1分早く起きられた」
そんな、他人から見れば取るに足らないことばかりです。でも、不思議なことが起こりました。毎日「悦」を探そうとアンテナを張っていると、「私の周りには、こんなに小さな幸せが溢れていたのか」と気づく瞬間に何度も出会うようになったのです。
特に変えたのは、朝のルーティンです。以前は起きた瞬間に「今日も仕事(当時は求職活動)に行きたくない……」とため息をついていましたが、本書にある「朝日に起こされる」「胸式呼吸で肺を広げる」を実践しました。
窓を全開にして朝日を浴び、思い切り空気を吸い込む。ただそれだけで、身体の細胞が目覚める感覚がありました。次第に、「どんな状況でも、呼吸ができる、朝日を浴びられる今の自分は大丈夫だ」という根拠のない自信が湧いてきたのです。この小さな「悦」の積み重ねが、再就職への勇気となり、今の穏やかな生活に繋がっています。まさに、本に命を救われた体験でした。
明日からできるアクション
本書の知恵を、あなたの生活にすぐ取り入れるための3ステップです。
- 「悦ノート」を一冊用意し、今日あった小さな「悦(自己満足)」を3つ書き出す。
- 朝起きたらすぐに窓を開け、朝日を浴びながら3回深く「胸式呼吸」をする。
- 嫌なことがあったら、心のなかで「#サバカズ(裁かず)」と唱え、感情にレッテルを貼るのをやめる。
まとめ
田中克成さんの言葉は、綺麗事ではありません。何度も失敗し、這いつくばってきた人だからこそ書ける、魂の再建術です。
私たちは幸せになるために生まれてきましたが、それは「誰かに幸せにしてもらう」ことではありません。自分自身をよろこばせる天才になること。それが、結果として周りの人々をも光で照らすことになるのです。
もし今、あなたが暗闇の中にいるのなら、どうか自分を責めないでください。まずは今日、あなた自身に「最高に美味しいお茶」を一杯淹れてあげることから始めてみませんか?その小さな「悦」が、あなたの人生を劇的に変える最初の一歩になるはずです。
あなたの明日が、悦びで満たされることを心から願っています。
関連書籍の紹介
本書と併せて読むことで、より理解が深まる本をご紹介します。
- 『人は話し方が9割』永松茂久 著: 本書にも登場する著者の盟友の一冊。自分を全肯定してくれる場所の大切さが学べます。
- 『年収1億円思考』江上治 著: 本書でメンターとして紹介されている方の名著。成幸者の思考習慣が分かります。


