【要約】あなたはあなたが使っている言葉でできている|人生を劇変させる7つの言葉

あなたはあなたが使っている言葉でできている 哲学・生き方

こんにちは、年間100冊の本を読む40代キャリアカウンセラーのほんまるです。

毎日、仕事や家事に追われ、ふとした瞬間に「自分は一生このままなのかな……」と不安になることはありませんか?まるで回し車の中を必死に走るハムスターのように、エネルギーだけを消耗して一歩も前に進んでいない感覚。その原因は、実はあなたの「頭の中のささやき」にあるかもしれません。

今回ご紹介するのは、全米で社会現象を巻き起こしたゲイリー・ジョン・ビショップ氏の著書『あなたはあなたが使っている言葉でできている』です。この本は、甘っちょろい慰めを一切排除し、力強い言葉で私たちの目を覚まさせてくれる「劇薬」のような一冊です。

書籍情報

タイトルあなたはあなたが使っている言葉でできている
著者ゲイリー・ジョン・ビショップ
翻訳高崎拓哉
出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日2018年10月30日

サマリー(本書の結論)

本書が説く結論は極めてシンプルです。

「あなたの人生は、あなたが自分自身に投げかける言葉によって形づくられている」

私たちは1日に5万回以上も自分と対話していますが、その言葉を「願望」から「断定」へ書き換えるだけで、脳の神経構造は変わり、行動が劇的に変化します。感情ややる気が整うのを待つ必要はありません。ただ、正しい言葉を使い、「行動」によって現実を上書きしていくことが、自分を解き放つ唯一の道なのです。

どんな人に読んでほしいか

  • 「自分はダメな人間だ」というネガティブな思考のループが止まらない人
  • 自己啓発本を読んでも、現実がなかなか変わらないと感じている人
  • 不確実な未来が怖くて、新しい一歩を踏み出せずにいる人
  • 過去の失敗や育った環境を理由に、今の不幸を正当化してしまっている人

要約1:人は常に自分と会話している(セルフトークの威力)

著者は、人間にとって一番の話し相手は「自分自身」であると断言します。歩いている時も、仕事をしている時も、私たちは常に頭の中で実況中継をしています。しかし、その多くが「最悪だ」「自分には無理だ」「また失敗する」といった自滅的なセルフトークに支配されているのです。

「自分と何を話すかが人生の質を決定的に左右するということが、神経科学や心理学の研究で証明されてきている。」(出典:本書第1章より)

驚くべきことに、私たちの脳は言葉によって「現実」をつくり出します。「大変だ」と口にすればするほど、脳はその状況を「本当に大変な事態」として処理し、心拍数を上げ、ストレスを感じさせます。つまり、不運な状況があなたを苦しめているのではなく、その状況を説明する「言葉」があなたを苦しめているのです。

まずは、自分の頭の中で流れているBGMのようなネガティブな会話に気づくこと。そして、それを「~したい(願望)」という弱い言葉ではなく、現在進行形の力強い言葉(アサーティブな言葉)に置き換えるトレーニングが、人生を変える第一歩となります。

要約2:人生を劇変させる「7つのアサーティブな言葉」

本書の核心は、状況を打破するために自分へ投げかけるべき「7つの主張」にあります。どれも強力ですが、特に重要な3つを深掘りしましょう。

1. 「私には意志がある」

多くの人が「やりたいけど、時間がない」「やりたいけど、お金がない」と言い訳をします。しかし著者は、「意志がないなら、今のままでいいと宣言してしまえ」と一喝します。「~できない」ではなく「~する意志がない」。そう言い換えることで、人生のハンドルを自分の手に取り戻すことができます。現状を変える第一歩は、「私はこの問題を解決する意志があるか?」と自分に問いかけることです。

2. 「私は勝つに決まっている」

「自分は負け組だ」と思っている人さえ、実はあるゲームに勝っています。それは、「自分は無能である」という証明を完成させるゲームです。私たちの脳は、自分が信じていることを証明しようと執拗に働きます。「自分は愛されない」と信じている人は、無意識に愛されないような行動を取り、その予測を的中(勝利)させます。この「勝ち癖」の矛先を、自分が本当に望む目標へと向け直すことが不可欠です。

3. 「先がわからないからおもしろい」

人間は本能的に「確実さ」を求めますが、人生において確実なことなど一つもありません。確実さを求める病は、私たちの可能性を奪い、安全圏(コンフォートゾーン)に閉じ込めます。しかし、成功や成長は、常に「不確実な領域」にしか存在しません。「わからない」ことを恐怖ではなく「冒険」として歓迎する言葉を持つことで、私たちは初めて自由になれるのです。

要約3:思考よりも「行動」が先である理由

「前向きな気持ちになれば、行動できるはずだ」……。もしあなたがそう思っているなら、一生、行動の日は来ません。なぜなら、感情や思考はランダムに湧き上がるもので、コントロールできないからです。

「あなたという人間を決めるのは、頭の中にあるものじゃない。何をするか、つまりは行動だ。」(出典:本書第6章より)

一流のアスリートも、偉大なリーダーも、常に「やる気」に満ち溢れているわけではありません。彼らも不安や恐怖を感じますが、それを脇に置いたまま行動する術を知っています。著者は「自分を思考ではなく行動である」と定義しろと言います。

たとえ心が「今日は会社に行きたくない」と叫んでいても、体はスーツを着て玄関を出ることができます。このように、思考と行動を切り離し、やる気がなくても一歩踏み出すこと。その繰り返しが、やがて思考をも変えていく「逆転のプロセス」を生むのです。

40代会社員の私が実際に試して変わったこと

実は私自身、数年前までこの本で叩かれている「ハムスター」そのものでした。40代になり、キャリアの天井が見え始め、部下との人間関係にも悩み、「結局、自分はこの程度の人間なんだ」という諦めのセルフトークを毎日のように繰り返していたんです。

そんな時、本書に出会い、第3章の「自分は何に勝とうとしているのか」という問いに衝撃を受けました。私は、「会社が悪い、上司が悪い」と文句を言い続けることで、「自分の人生がうまくいかないのは他人のせいだ」という証明ゲームに見事勝利していたことに気づいたのです。恐ろしいほど、自分の現状と先入観が一致していました。

そこで私は、一つだけ実践を決めました。それは、苦手な会議の前に「私には意志がある。私はこの場を建設的に進める意志がある」と口に出すことです。心の中では相変わらず「嫌だな、逃げたいな」と思っていました。でも、言葉だけは断定的にしたのです。

すると、不思議なことが起こりました。言葉によって脳に「意志がある」という命令が下ったせいか、会議中にいつもなら飲み込んでしまう意見が自然と口から出たのです。その結果、懸案だったプロジェクトが動き出し、周囲の評価も激変しました。まさに感情は後回しで、言葉と行動を一致させたことが、私の閉塞感を打ち破る鍵となったのです。40代からでも遅くない。言葉を変えれば、現実はこれほどまでに動き出すのだと確信した瞬間でした。

明日からできるアクション

本を読んで「いい話だった」で終わらせないために、明日からできる3つのスモールステップを提案します。

  • 「~したい」を「~する意志がある」に言い換える:
    明日、何かを先延ばしにしそうになったら、「やる気が起きない」ではなく「私はこれを今やる意志があるか?」と自分に問うてください。もし意志があるなら、感情に関わらず動きましょう。
  • 「不確実性」を一つだけ楽しむ:
    あえて行ったことのない店に入る、普段話さない同僚に挨拶する。そんな小さな「予測不能な事態」を自ら作り出し、「先がわからないからおもしろい」とつぶやいてみてください。
  • 期待を手放す:
    「誰かに感謝されるはず」「うまくいくはず」という期待が裏切られた時の怒りは、エネルギーを奪います。「私は何も期待せず、すべてを受け入れる」という姿勢で、目の前の事実にのみ対処してください。

まとめ

『あなたはあなたが使っている言葉でできている』は、単なるポジティブ思考の本ではありません。むしろ、ネガティブな自分を受け入れたまま、言葉の力で強引に行動を導き出す、究極のサバイバル術です。

私たちはいつか死にます。死の床で後悔するのは、失敗したことではなく、「言い訳をして挑戦しなかったこと」です。過去のトラウマも、今の環境も、あなたがこれから使う言葉を縛る理由にはなりません。

「頭の中から跳び出して、人生に跳び込もう」

この力強いメッセージを胸に、今日からあなたの新しい物語を、新しい言葉で書き始めてみませんか?あなたの内に秘めた真の能力は、あなたの言葉を待っています。


■関連書籍のご案内

  • 『ド・アンフォール(Unf*ck Yourself)』※本書の原題。英語版も非常に力強いです。
  • 『反応しない練習』草薙龍児 著(「期待を手放す」という観点で併読がおすすめです)

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