こんにちは、年間100冊の本を読む40代キャリアカウンセラーのほんまるです。
あなたは今、仕事の山に埋もれて、「自分はなんて要領が悪いんだろう」と落ち込んでいませんか?
一生懸命やっているのに、なぜか上司に評価されない。
資料作成に時間がかかりすぎて、毎日残業ばかり。
会議で何か発言しようとしても、言葉がまとまらずに沈黙してしまう……。
その苦しさ、痛いほどよくわかります。
私もかつては、仕事の進め方がわからず、暗闇の中を手探りで歩いているような感覚でした。「頑張り方」を間違えていたのです。
今日ご紹介する本は、そんな迷える社会人にとっての「羅針盤」となる一冊です。
タイトルに「コンサル一年目」とありますが、決してコンサルタントだけのための本ではありません。
どんな業界、どんな職種であっても通用する、色褪せない「普遍的な仕事の基礎」が詰まっています。
この本を読めば、あなたの仕事に対する視界は劇的にクリアになるはずです。
さあ、プロフェッショナルの世界へ、一緒に足を踏み入れてみましょう。

| タイトル | コンサル一年目が学ぶこと |
| 著者 | 大石哲之 |
| 出版社 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
| 発売日 | 2014/7/30 |
忙しい人のためのサマリー(結論)
時間が惜しいあなたのために、本書の核心を3行でお伝えします。
- ビジネスの基本は「相手の期待値」を正確に把握し、それを超え続けることにある。
- 仕事は「結論から話す」「事実(数字)で語る」「仮説思考で動く」ことで、劇的にスピードと質が上がる。
- 100点満点を目指して時間をかけるより、60点の完成度でも「素早く(Quick & Dirty)」出すことがプロの流儀。
こんな人に読んでほしい
- 入社1年目〜3年目で、仕事の基本を徹底的に叩き込みたい人
- 「仕事が遅い」「何が言いたいかわからない」と指摘され悩んでいる人
- 異業種から転職し、新しい環境で早期に結果を出したい人
- 部下を持つ立場になり、若手に何を教えればいいか迷っているマネージャー
普遍的なスキルを身につける!本書の重要ポイント要約
本書は、著者の大石さんが各界で活躍する元コンサルタントたちに取材し、「新人時代に学んで、今でも役立っている普遍的なスキル」を厳選してまとめたものです。
ここでは、その中でも特に私たちの働き方を変えるインパクトを持つポイントを絞って解説します。
1. コミュニケーションの鉄則:「結論から」と「期待値」
本書の冒頭で語られるのは、耳にタコができるほど聞かされるけれど、意外とできていない「結論から話す(PREP法)」です。
日本人はどうしても「背景」や「経緯」から話しがちですが、ビジネスの世界、特にコンサル流ではこれはNG。相手の時間はコストだからです。
まず、結論から話しなさい。
これは、コンサルタントとして学んだことの中でもっとも役に立ち、いまも意識しているコミュニケーションの鉄則です。
そして、もう一つ重要な概念が「期待値のマネジメント」です。
ビジネスの評価とは、「相手の期待」と「実際の成果」のギャップで決まります。
どんなに素晴らしい仕事をしても、相手が求めているもの(期待値)とズレていれば、評価はゼロ、あるいはマイナスになってしまうのです。
だからこそ、仕事を受けるときは「背景・目的」「成果イメージ」「クオリティ」「優先順位」の4つを必ず確認し、相手の期待値を正確に把握する必要があります。
2. 思考のスピードを上げる:「仮説思考」
仕事が遅い人は、情報をすべて集めてから考えようとします。
しかし、著者は「はじめに仮説ありき」であると説きます。
「たぶん、こうではないか?」という仮の答え(仮説)を先に持ち、それを検証するためにリサーチを行うのです。これにより、無駄な作業を省き、意思決定のスピードを飛躍的に高めることができます。
- 網羅的思考:すべての可能性を調べてから結論を出す(時間がかかりすぎる)
- 仮説思考:結論のあたりをつけてから調べる(圧倒的に速い)
間違いを恐れず、まずは大胆に仮説を立てる勇気が、仕事の質を変えていきます。
3. 提案の基本:「雲・雨・傘」のロジック
論理的な提案をするためのフレームワークとして紹介されているのが「雲・雨・傘」の理論です。これは非常にわかりやすく、かつ強力なツールです。
- 雲(事実):「空を見ると雲が出ている」(客観的なデータ)
- 雨(解釈):「雨が降りそうだ」(事実からの分析・洞察)
- 傘(アクション):「だから傘を持っていく」(具体的な行動提案)
新人がやりがちな失敗は、「雲(データ)」だけを提出して「で、どうすればいいの?」と上司を困らせることや、根拠のない「傘(思いつきのアクション)」だけを提案してしまうことです。
この3つをセットにして提示することで、説得力のある提案が可能になります。
4. デスクワーク術:「Quick & Dirty」と「空パック」
完璧主義は、仕事のスピードを殺します。
本書では、「Quick & Dirty(素早く、汚く)」という概念が紹介されています。
時間をかけて100点を目指すよりも、60点の出来でいいから早く出して、上司やクライアントとすり合わせを行い、修正を重ねる(PDCAを回す)方が、結果的に質の高い成果物が完成するという考え方です。
また、資料作成においては「空(から)パック」という手法が推奨されています。
いきなりPowerPointを作り込むのではなく、まずはタイトルだけの空のスライド(骨組み)を作り、全体の構成を決めてから中身を埋めていく。
つまり、「最終成果物から逆算して考える」ことで、手戻りを防ぎ、最短距離でゴールにたどり着くことができるのです。
私が実際に試して変わったこと:混沌としたプロジェクトを救った「課題管理表」
ここでは、私がこの本を読んで実際に試し、救われた体験をお話しします。
実は私、現在はキャリアカウンセラーをしていますが、かつては半導体エンジニアとして働いていました。
当時の私は、まさに「溺れる寸前」でした。
日常のルーチン業務に加え、複数の新規プロジェクトが同時並行で走り出し、その中には1年スパンの長期プロジェクトも含まれていました。
「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」
頭の中は常にパニック状態で、何から手をつけていいかわからない。関係者は多く、情報の行き違いも頻発していました。
そんな極限状態で出会ったのが、本書の39項『プロジェクト管理ツール、課題管理表』でした。
私は藁にもすがる思いで、Excelでシンプルな課題管理表を作成しました。
- カテゴリー
- 課題の内容
- 対応の方向性
- ステータス(未着手・進行中・完了)
- 期限
- 担当者
これを関係者全員が見られる場所に置き、定例会議で一つずつ潰していったのです。
すると、あんなに複雑で絡み合っていた糸が、スルスルと解けていったのです。
「誰が」「いつまでに」「何をすべきか」が可視化されただけで、チームの動き出しが驚くほどスムーズになりました。
結果、1年にわたる長期プロジェクトも、大きな遅延なく成功に導くことができたのです。
あの時、この「課題管理表」というシンプルな武器を持っていなければ、私はプロジェクトの重圧に押し潰されていたかもしれません。
また、個人的には36項の『本は目的をもって読む』という教えも、私の読書スタイルを根本から変えてくれました。
それまでの私は、「本は最初から最後まで一字一句読むもの」と思い込んでいました。
しかし、著者は「ウェブの検索のように、知りたい箇所だけ拾い読みすればいい」と言います。
「この本から私は何を得たいのか?」
そう問いかけてから目次を開く。目的を明確にすることで、読書のスピードが上がっただけでなく、知識の定着率が格段に良くなりました。
今の私が年間100冊読めるのも、この教えのおかげです。
明日からできるアクション
本を読んでも、行動しなければ現実は変わりません。
明日から職場で試せる、小さなアクションを3つ提案します。
- 上司からの指示には「PREP法」で返す
質問されたら、まずは「はい、結論は〇〇です。理由は〜」と答える癖をつけましょう。最初は意識しないとできませんが、これだけで「頭の良い人」という印象がつきます。 - 仕事を受ける時に「クオリティの期待値」を確認する
「これは時間をかけて100点を目指すものですか?それとも大枠でいいので明日までに60点で出すべきものですか?」と聞くだけで、無駄な残業が減ります。 - 会議やプロジェクト用に「簡易版・課題管理表」を作る
エクセルやGoogleスプレッドシートで、「課題」「担当」「期限」「ステータス」の4列だけの表を作ってみてください。自分のタスク管理にも絶大な効果があります。
まとめ:プロフェッショナルへの第一歩はここから
『コンサル一年目が学ぶこと』は、単なるスキル集ではありません。
それは、「仕事」というものに対する向き合い方、プロフェッショナルとしての「あり方(マインド)」を教えてくれる本です。
私たちが会社からお給料をもらっている以上、そこには必ず「相手への貢献(バリュー)」が求められます。
学生気分(消費者マインド)を捨て、生産者としてどう価値を提供するか。
この本に書かれている50のスキルは、どれも特別な才能はいりません。
意識さえすれば、誰でも今日から実践できるものばかりです。
今はまだ、暗闇の中でもがいているかもしれません。
でも、この本を片手に一つずつ実践していけば、必ず「仕事が楽しい」「成長している」と思える瞬間がやってきます。
あなたのビジネス人生が、この一冊をきっかけに輝き出すことを心から応援しています。
関連書籍
本書と併せて読むことで、さらに思考力が深まるおすすめの本をご紹介します。
- 『イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」』安宅和人・著
問題を解く前に「解くべき問題(イシュー)」を見極めることの重要性を説いた名著。仮説思考をさらに深めたい方に。 - 『ロジカル・シンキング』照屋華子・岡田恵子・著
論理的思考の基礎「MECE(モレなくダブりなく)」や「So What? / Why So?」を体系的に学べるロングセラー。


